初めて飲食店に勤務するスタッフは接客の仕方も理解していませんし、飲食店の経験があるスタッフでもお店に慣れるには時間がかかりますが、お店の業務フローが載っている接客マニュアルがあれば、スタッフの教育にかかる時間が短縮されますし、マニュアルに沿った一貫した教育をすることができます。

 

今回は、新たに加わったスタッフ向けの飲食店の接客マニュアルの作り方を解説します。

 

飲食店の接客マニュアルの作り方の流れ

 

飲食店の接客マニュアルの作り方は、7つのステップで構成されています。

 

飲食店向けマニュアルの作り方

 

Step.1 店のルールの整理

 

はじめにお店のルールを明確に洗い出します。

 

シフトの交代での引き継ぎ事項や、何となく暗黙のルールとして定着している事項は、この時点で明確にしておくことが大切です。

 

Step.2 マニュアル記載事項の整理

 

この時点でお店のコンセプトを明確にしましょう。飲食店の接客はお店のコンセプトによって微妙に変わってきてしまいます。コンセプトとは、例えば、地域密着型のアットホームなお店なのか、大人の隠れ家的な雰囲気を目指しているのかなどです。

また、お店の基本業務もこの時点で洗い出し、1日の業務フローも作成してください。

 

Step.3 マニュアルの置き場を決める

 

マニュアルの置き場を決めましょう。

 

マニュアルの置き場は、従業員がすぐに確認できる場所、例えば、ホールではレジカウンターの横、厨房では冷蔵庫の横、事務所では書類棚の上などです。

 

Step.4 フォーマットの作成

 

何かほかにドキュメントがあれば流用でもかまいませんので、接客マニュアルのフォーマットを決めましょう。

 

Step.5 マニュアルの執筆

 

マニュアルの執筆は、はじめに大まかな構成を決めて目次を作りましょう。目次ができたら、目次に添って内容を記述していきます。

 

Step.6 メンテナンス・ルールを決める

 

マニュアルはメンテナンスしないと形骸化してしまいますので、メンテナンスのルールを決め、必要に応じてメンテナンスできる体制を作りましょう。

 

Step.7 改善フィードバック

 

接客マニュアルは、1度作って終了ではありません。何かトラブルがあってお店のルールを変更したり、規則が変わったりする都度に改善点をフィードバックしましょう。また、新しいスタッフが加わった際には、接客マニュアルを使って教育し、足りない部分や現実に即さない部分を改版していきましょう。

 

飲食店の接客マニュアルに記載すべき6つのポイント

飲食店の接客マニュアルは、以下の6つのポイントに分けて記述しましょう。

 

経営理念やコンセプト

 

スタッフにお店の経営理念やコンセプトを示すことは大切です。

 

例えば、大人がくつろげる高級レストランを目指すのか、ファミリーが楽しく食事ができる店を目指すのかでは、お店のスタッフのマニュアルに記載されていないイレギュラーなことへの対応も違ってきます。

 

接客8大用語

 

初めて飲食店の業務を経験するスタッフは、接客の8大用語すら知りません。

 

以下の8大用語を接客マニュアルに記載し、どのような場合に使用するのかを明確にしましょう。

 

  • いらっしゃいませ
  • かしこまりました
  • 少々お待ちくださいませ
  • お待たせいたしました
  • ありがとうございました
  • 申し訳ございません
  • おそれいります
  • 失礼いたします

 

開店業務・閉店業務

 

開店業務と閉店業務を時系列に業務フロー化してわかりやすく記述しましょう。

 

開店業務なら、キッチンは何時に開き、照明の店頭、湯せん器、フライヤーのスイッチを入れるなど、ホールならばフロアの清掃、ドリンクの用意、テーブルのセッティングなどの仕事を洗い出して業務フローにします。

 

ホール業務

 

飲食店のイメージはホールスタッフの対応で決まると言っても過言ではありません。

 

オーダーの取り方、料理の出し方、レジの使い方、お客さまへの言葉使いや挨拶などを記載し、何かわからないことが合った場合や、開店前に繰り返し読めるように、業務ごとに分けて記述しましょう。

 

キッチン業務

 

キッチン業務は直接接客をしませんが、ホールスタッフがスムーズに仕事をするには、キッチンが効率よく稼働している必要があります。

 

キッチン業務は、具体的な調理の方法を記述する必要はありませんので、衛生管理の方法や手順を明確に記述してください。

 

また、食材などの仕込み先も記述しておくと何かトラブルがあった場合に役に立ちます。

 

イレギュラー対応

 

通常の業務以外の突発事項があった場合の対応を記述しておきましょう。例えば、以下のような突発事項が考えられます。

 

  • 予約のブッキング
  • お客さまからのクレーム
  • 食材の到着遅れ
  • 病気などによるスタッフの急な休暇
  • 責任者が不在の場合の対応

 

このような場合に、どのような対応をして、誰に連絡をして指示を仰ぐのか、責任者は誰かなどを明確にしておいてください。

 

飲食店の接客マニュアルのメンテナンス

 

飲食店の接客マニュアルをメンテナンスするタイミングは3つあります。

1つ目のタイミングは、新人スタッフの研修のあとで、改善点をフィードバックします。
2つ目のタイミングは、年始めで、マニュアルを見直し現状に合わない点を改善します。
3つ目のタイミングは、どうしても必要と言うわけではありませんが、できればトラブルの発生後に、どのようなトラブルがありどのように対応したかを事例として記載し、ノウハウを蓄積しましょう。