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業務を可視化するフローチャート(フロー図)とは?記号や種類を解説!

2024.02.07

フローチャートとは?

フローチャート(フロー図)とは、業務プロセスやシステム処理の流れ、シナリオ設計などを図形を用いて視覚的に表現したものです。

フローチャートは長方形や円形などの図形や矢印を使って作成されるシンプルな構造のため、複雑な手順であっても全体像を直観的に理解しやすいのが特徴で、マニュアルの一部としてもよく活用されています。

フローチャートを作成するメリット

業務理解度の向上

フローチャートは図形を用いて情報を視覚的に表現するため、複雑なプロセスや手順であっても直観的に理解することが可能です。

これによって、一連の業務の全体像や関連ステップを俯瞰的に把握でき、いつ・だれが・何をするのかという5W1Hが明確になります。業務経験の浅いスタッフにとっても、業務構造を正確に理解するための助けになると言えるでしょう。

業務の属人化を防ぐ

業務手順が明文化されていない場合、どうしても担当者の経験値やスキルに依存してしまい、担当者ごとに進め方が異なるケースがあります。

マニュアル全般にも言えることですが、フローチャートを作成し業務フローや業務内容を整理することで、業務手順や内容が標準化され、担当者の経験値やスキルに左右されず、全員が同じように業務に取り組めるようになります。

また、担当者の急な不在時でも、フローチャートを参照すればどのような手順でどのように業務を進めればよいかが一目でわかるため、代わりに業務を進めやすくなります。引き継ぎ資料の一部としても活用することができるでしょう。

ミスの防止につながる

フローチャートによる業務の標準化と属人化の防止は、ミス発生の予防にもつながります。

後ほど詳しくご紹介しますが、フローチャートには条件分岐を表す記号があるため「どの場合にどのように対応すればよいのか」が明確になり、イレギュラー発生時であっても適切な対応が可能になるでしょう。

また、フローチャートの作成には業務工程やステップの洗い出しが必要になるため、その中で「この手順だとミスが発生しやすい」「新たにこの工程を入れたほうがよい」といった課題や改善点が見えてくることもあり、業務全体の品質向上にもつながります。

フローチャートの種類

フローチャートはその用途や内容に応じていくつかの種類に分けられます。

ワークフローチャート

ワークフローチャートは、一つの業務に関連するプロセスや作業の流れを図式化して視覚的に表現したものです。特定の業務やタスクがどのように進行し、各ステップやプロセスがどのように関連しているかを示しています。

意思決定フローチャート

意思決定フローチャートは、クレーム発生時や組織内で意思決定時など、特定の問題や課題に対する意思決定プロセスを図式化したものです。意思決定時に取るべきステップや条件を明確にし、選択肢や結果を示すことで最適な判断ができるようになります。

システムフローチャート

システムフローチャートは、コンピューターシステムや情報システムの処理の流れを視覚的に表現したものです。ソフトウェアやデータの流れ、プロセスの相互関係など、システム全体の概要を示すのに使用されます。

BPMN(ビジネスプロセスモデリング表記法)

BPMNは、業務プロセスの全体像を視覚的にまとめたもので、「Business Process Model and Notation」の略称です。業務フローの可視化、改善、最適化を目指すBPM(ビジネスプロセスマネジメント)手法のためのツールとして広く使われています。

国際標準(ISO19510)にもなっており、一般的なフローチャートとは異なるBPMN独自のルールが定められています。

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フローチャートで使われる記号

ここからはフローチャートで使われる主な記号をご紹介していきます。

端子

フローチャート_記号

フローの開始と終了を表す記号です。角丸の四角または楕円形で表現され、フローチャートの最初と最後に配置されます。

処理

フローチャート_記号

処理はフローの中の個々のステップや特定の作業・行動を表す、長方形の記号です。フローチャート内で最もよく使用され、一つの処理記号につき一つのステップが記載されます。

判断

フローチャート_記号

判断はフロー内で条件分岐がある場合に使用する、ひし形の記号です。判断記号の中には「メールアドレスを登録しているか」などの条件が記載され、「Yes/No」といった条件によって次に進むフローが分岐します。

線・矢印

フローチャート_記号

「処理」「判断」など記号同士は線・矢印でつなぎます。作業や処理が同時並行で進む場合には「線」、時系列の順序がある場合には「矢印」が使用されます。

データベース・システム

フローチャート_記号

フローの中で処理された情報がデータベースに保存されたことを表す、円柱型の記号です。複数のデータベースやシステムがある場合は、それらの名称もあわせて記載します。

書類

フローチャート_記号

稟議書、伝票、レポートといった、人が読み取ることのできる書類や帳票を表す記号です。複数の図形を重ねることでフロー内の複数ドキュメントを表す記号になります。

接続・ページ外結合子

フローチャート_記号

フローチャートが複数ページにまたがる際に使用される五角形の記号です。参照しやすいように、接続記号内にはページ番号を記載します。

ループ

フローチャート_記号

繰り返し行う作業や処理を表す記号です。ループの開始と終了の間に繰り返し行うフローを配置し、終了の記号内には反復が終了となる条件を記載します。

定義済み処理・サブプロセス

フローチャート_記号

特定の作業や処理を別フローとして分けて記載する場合に使用する記号です。一つのフローチャート内にすべての業務を記載すると煩雑になってしまうため、頻繁に行われる作業や認知度の高い処理はこの記号を使用します。

保存・保管

フローチャート_記号

文書や帳票など、保存・保管が必要な作業を表す、逆三角形の記号です。記号内には保管場所を記載します。

手動入力

フローチャート_記号

データを手入力する場合など、自動化されていない作業を表す記号です。

まとめ

この記事では、フローチャートの概要とフローチャートで使用される記号についてご紹介しました。

さまざまな記号の種類を覚えて使い分けることも大切ですが、それ以上に重要なのは読み手にとってわかりやすいフローチャートを作成することです。使用する記号の種類が多すぎるとかえって読み手の混乱を招き、意図が正しく伝わらない可能性もあります。

フローチャートを作成する際は、使われている記号の意味もあわせて記載するなど、社内でルールを共有しておくようにしましょう。

具体的なフローチャートの作成方法については、別の記事で詳しくご紹介したいと思います。

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