「マニュアルを作る4つのメリットとは?デメリットはある?」の記事でもご紹介しているように、マニュアル作成には業務効率化や業務品質の向上など、多くのメリットがあります。
しかし、マニュアルはただ作ればよいというものではなく、適切な方法で作成しなければ、効果的で使いやすいマニュアルにはなりません。
そこでこの記事では、マニュアル作成時に気をつけるべきポイントについてご紹介します。
目次
マニュアル作成時のポイント
業務内容の全体像を整理する
まずはマニュアル作成の最初のステップとして、業務の全体像を把握し、整理することが重要です。これにより、ユーザーは自身の担当業務以外のプロセスに対しても理解を深めることができ、各セクションの関連性を踏まえて業務を遂行できるようになります。
特に、
・業務内容の階層化
・全体の流れの一覧性
・重要事項の強調
の3点を押さえておくと、各業務の位置づけや目的が明確になり、大局的な視点で作業を進めることができるようになります。業務フローを図式化するなどして、視覚的に情報を整理することも効果的です。
▼フロー図については以下の記事で詳しくご紹介しています。
見出しや目次を整理する
見出しや目次を整理することで、マニュアルの構造が明確になります。具体性の高い見出しやタイトルをつけることで、ユーザーは必要な情報を素早く見つけることができ、全体の流れも把握しやすくなるでしょう。
また、ボリュームの大きいマニュアルでは、目次の項目一つひとつのページ数が多くなり、どのページに何が記載されているのかがわかりにくくなってしまいがちなため、目次を細かく分けたり、見出しを追加するといった工夫が必要です。
参照しやすい形式で作成する
どんなに重要な情報がマニュアルに書いてあったとしても、ユーザーがそれを見つけられなければ意味がないため、マニュアルは参照しやすい形式で作成するようにしましょう。
紙媒体のマニュアルであればインデックスや扉をつけたり、PDFやHTMLといった電子媒体のマニュアルであればリンクやしおりを用いたりすることで、関連情報へのアクセスが容易になり、利便性が向上します。
マニュアルの内容を精査することはもちろん、同時にマニュアル自体の使いやすさも意識することが重要です。
▼マニュアル作成方法別のメリット・デメリットは、以下の記事で詳しくご紹介しています。
図や写真を活用する
見出しや目次を整理したことで必要なページをすぐに見つけられるようになったとしても、そのページ自体が読みづらければ、知りたい情報を得ることは難しくなります。
マニュアルの理解度を高めるために、図や写真、イラストなどの視覚的な要素は積極的に活用するようにしましょう。
図や写真は、情報を補完し、具体的なイメージや直感的な理解を助けることができるため、紙面が文字ばかりでわかりにくい場合や、文字だけでは伝わりにくい情報に対しては、視覚的な見せ方が効果的です。
判断の目安や数値上の目標を明確にする
マニュアルでは、作業の手順や方法だけでなく、判断の目安や数値上の目標を明確に設定することが重要です。これによって、従業員は自分の作業が適切かどうかを自己判断しやすくなり、ミスの防止にもつながります。
他にも、客観的な基準が設定されることによって、業務の目的や成果に対する意識も高まり、業務品質の向上も期待できます。
誰が読むかをイメージする
仮に同じ内容のマニュアルであっても、それをどのような人が読むかによって適切な書き方は変わってきます。
例えば、新入社員が読むマニュアルであれば、簡単で読みやすく、わかりやすい表現が求められます。一方、経験豊富な従業員が使用するマニュアルであれば、専門的な内容をより詳しく説明することが求められると言えるでしょう。
誰が読むかをイメージすることで、より伝わりやすく、より使いやすいマニュアルを作成することができます。
定期的に更新する
マニュアルは一度作成して終わりではありません。法改正や業務内容、社内体制の変化に合わせて、定期的に内容を見直し、更新することが重要です。
改訂を見越した形式や構成でマニュアルを作成しておくと、後々の更新作業が容易になり、最新の情報をリアルタイムで反映しやすくなります。マニュアルの改訂や更新のタイミングを社内で制度化しておくことも効果的です。
改定時には改定日を明記し、マニュアルの内容がいつの情報なのかが一目でわかるよう、バージョン管理を徹底しましょう。
まとめ
今回は、マニュアルを作成するうえで注意すべき7つのポイントをご紹介しました。
マニュアル作成は、情報を整理し、ユーザーにとって効果的かつ使いやすい形で提供することが求められます。
今回のご紹介したポイントを意識することで、より効果的で実用的なマニュアルを作成することができるでしょう。
マニュアル作成には多くの時間と労力がかかるため、計画的に進めることが重要です。