ビジネススキル編のマニュアル制作

 

学生生活を終えたばかりの新入社員は、ビジネスマナーを知らないことはもちろん、ビジネススキルもありませんので、実際の実務に入る前に、社会人としてどのような基本的ビジネススキルが必要なのかを理解する必要があります。

そこで、今回は実務に入る前に理解しておきたいビジネススキルについての新入社員教育マニュアルの作り方を解説します。

 

新入社員マニュアルの作り方新入社員教育マニュアルの作成手順 ~ビジネスマナー編~
毎年4月になると、企業には新卒の新入社員が入ってきます。彼らは社会人としての基礎を何も知らないので、企業では新入社員を1から...

 

新入社員教育マニュアルの作り方の流れ

新入社員教育マニュアルの作り方は、6つのステップで構成されます。

ビジネススキルマニュアルの作り方

以上の6ステップはどれも大切なステップですが、特にStep.1のビジネススキルの整理とStep.6の教育実施後のフィードバックは重要な要素です。

 

Step.1 ビジネススキルの整理

この段階で、新入社員に知ってもらいたい会社の仕事の概要を洗い出しましょう。加えて、新入社員育成のポイントとなる4つのビジネススキル(論理的思考、自己管理、コミュニケーション、キャリアプラニング)も整理してください。

この4つのビジネススキルについては「新入社員教育マニュアルに記載すべき4つのビジネススキル」の章をご参照ください。

 

Step.2 マニュアルの置き場を決める

マニュアルの置き場を決めましょう。

例えば、デスクワークが多いのであれば社内ネットワーク上の共有フォルダに置き、接客業であればレジカウンターの横などに印刷して置き、倉庫などでは事務室に印刷して置くと、いつでもすぐに見ることができます。

 

Step.3 フォーマットの作成

フォーマットを決めましょう。

すでにほかにマニュアルがある場合は、共通したフォーマットにすると、統一性があり読む側も読みやすく、執筆する側も執筆しやすくなります。

 

Step.4 マニュアルの執筆

「Step.1 のビジネススキルの洗い出し」で洗い出した内容をまとめましょう。

このときに文字ばかりでなく、図やイラストを使うと理解しやすいマニュアルになります。

初めてマニュアルを執筆するときは、完璧なマニュアルを執筆しなければいけないわけではありません。教育実施後の改善点のフィードバックを重ねて、マニュアルは徐々に洗練されていくのです。

 

Step.5 メンテナンス・ルールを決める

メンテナンスのルールを決めましょう。

マニュアルは1度作って、それで終了ではありません。世の中の流れや、会社の仕組みの改変などにより常にマニュアルは改定されるべきです。

メンテナンスのタイミングは、年度末や新人教育実施後です。

 

Step.6 教育実施後の改善フィードバック

マニュアルを使って新人教育をしてみて、足りない点や改善すべき点が初めて浮かびあがります。新人教育実施後には振り返りを実施し、改善点をマニュアルにフィードバックしましょう。

 

新入社員教育マニュアルに記載すべき4つのビジネススキルの必要性

ビジネススキルとして新入社員に身につけてほしいことは企業によって異りますが、どの企業でも共通するのが、以下の4つのビジネススキルです。具体的には研修などで身につけてもらうことになると思いますが、なぜ必要なのかというその理由だけは、新入社員教育マニュアルに記載しておきましょう。

 

1.論理的思考(ロジカルシンキング)の必要性

論理的思考(ロジカルシンキング)は、多くのビジネスマンが身につけたいと望んでいる考え方で、物事を筋道立てて論理的に考えることができる能力です。

論理的思考を身につけることで、いろいろな局面で物事を体系立てて論理的に考えられるようになるため、全体像をつかみやすく、伝えたい相手にもわかりやすく伝えることができるようになります。

論理的思考は誰でも訓練すれば身につけることができますが、新人のうちのその重要性を理解しておくことが大切です。

 

2.自己管理能力の必要性

社会人に求められる能力の1つに自己管理能力があります。

自己管理能力とは大きく分けると以下になります。

  • 感情をコントロールする能力
  • モチベーションを維持する能力
  • 目的意識を持つ能力
  • 時間の管理能力
  • 体調の管理能力

 

これらがあって初めて仕事がうまく回ることを、理解してもらいましょう。

 

3.コミュニケーション能力の必要性

仕事において何よりも重視されるのがコミュニケーション能力だということを新入社員に理解してもらいましょう。
報連相(報告、連絡、相談)もコミュニケーション能力があって初めて上手く実行することができますし、いくら仕事上で画期的なアイディアがあっても、お客さまや上司にそれを伝えることができなければ何も成果は上がりません。

 

4.キャリアプラニングの必要性

やみくもに仕事をするのではなく、自分の将来を見据えて仕事をすることの重要性を理解してもらいましょう。
初めは20年後、30年後の遠い未来ではなく、直近の数年の目標でかまいません。1年目は何をし、3年目にはどの程度の仕事ができるようになるという具体的な目標を持ってもらってください。

 

新入社員教育マニュアルのメンテナンス

新入社員教育は人事の担当業務になりますので、メンテナンスの主担当と副担当を決めましょう。

新入社員教育マニュアルのメンテナンスのタイミングは年に2回あります。

1回目は1月から3月の第4四半期で、内容を見直し企業のカラーに合っているか、時代の流れに沿っているかを見直してください。

2回目は新入社員教育マニュアルを使った新入社員教育の実施後です。できれば、新入社員教育に参加したあとに振り返りを実施し、改善点をフィードバックできるのがベストですが、それができない場合、新入社員教育実施担当からの聞き取りというかたちでもかまいませんので、改善点をフィードバックしましょう。

 

このメンテナンス作業により、新入社員教育マニュアルは年々進化し、現実に即した使いやすいものになります。